御祓山(773m)

2005年04月09日



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養父市大屋町

4月6日付けの朝日新聞に”山中に名木と幻の大樹”のタイトルで樽見の大桜、糸原のみづめ桜が紹介されていた。
見ごろは樽見の大桜が10日頃、みづめ桜が20日頃とあったが、今日は快晴、来週の天気は判らない。
桜を愛でるタイプではないが、山中と聞けば行きたくなる、シーズンには少し早いかも知れないが行ってみた。

糸原から林道を100m程入ると20台程停められる駐車場がある。
9時着、工事用の車が1台停まっているだけで、最高の天気なのに誰も来ていない、やはり時期的に早過ぎたのか。広い林道にはキャラピラーの跡があり、歩いていると工事車両が下りてきた、東屋近くではユンボが作業している。ユンボのおじさんと話しすると先週の登山者はみづめ桜は咲いていなかったと言っていたらしいが、今週は咲き始めているのではとのことであった。
東屋までは約10分、東屋手前で林道は終わる、ここが南尾根コースと北尾根コースの分岐点となる。ぱっと見、楽そうな北尾根コースから登り始める。
ミツバツツジ
急斜面にジグザグの登山道が整備されており、その分、距離は長い、旧道は直登であり、健脚者にとっては直登の方が楽かも知れない。
一体はコバノミツバツツジの群生地であるが、個体差が激しく、満開のもの、つぼみだけのもの、葉芽しかないものに分かれている。
葉芽だけのものは冬前にくるい咲きしたのかも知れない。
みづめ桜
駐車場から1時間弱でみづめ桜に着く、桜の大樹にはやはりと言うか、予想以上と言うか、つぼみすら見れなくまったく開花していない。
御祓山
みづめ桜から少し歩くと、南尾根コース、山頂への分岐点に出る。
御祓山への尾根道は噂に聞く急登で始まる、トラロープが設置してあり、これを引っ張る様に登ればスイスイと登れる。
一旦、平坦な部分に出るが、その後は山頂に向かって真っ直ぐな登りが続く。
1時間30分で御祓山(773m)に着く。気温は13℃であるが登りが続いたので汗びっしょり、山頂は赤松林に覆われているが、南面と木立ちの間から氷ノ山が望める。

北尾根コース
分岐点まで戻り、下りは北尾根コースを選ぶ。
南尾根コース同様にこちらも急斜面の連続、御祓山は息が抜けるところがない。
南コースのツツジも咲いているところは満開、咲いていないところはまだつぼみで全山満開にはまだ早い様だ。
途中、ユンボのおじさんにみづめ桜の状態を報告し、
下山は1時間で終える

駐車場には車が6台に増えていた、これから登ろうとしている人には咲いていないことを伝えておく。
林道を100m進むと20台程停められる広い駐車場がある、簡易トイレもあり、林道は更に進んでいるが現在、工事中。
登山口にある観光地図、登山道は図の様にジグザクになっており,所要時間は結構甘めに書かれている。
沢沿いの林道には工事運搬車のキャタピラーの跡があり、時々、運搬車が土砂を積んで降りてくる。
東屋のある林道終点、ここが南コースと北コースの分岐点になっている。
良く整備された登山道は綴れ折れに登って行く、距離が長くなるので直登の方が有り難い。
登山道から南面に見える須留ヶ峰、まだ少し雪が残っている。
東の遠くには残雪が深そうな氷ノ山が聳える。(3倍ズームにて)
確かに大木であるが威圧感はあまり感じない。(南面より見る)
1時間で”みづめ桜”に出会えたが、花はぴりっとも咲いておらずつぼみも見えない。(北面より見る)
糸原のみづめ桜
エドヒガン桜の巨木で、樹高15m、胴周4.25m、樹齢は約600年と言われています。
1997年に大屋町の天然記念物に指定された。エドヒガン桜は桜の仲間でも寿命が長く、
巨木になりますが、兵庫県には比較的少ない種です。
御祓山への登りは、写真にすると平坦に見えてしまうが、かなりの急登、トラロープを頼りに登る。
駐車場から1時間半で御祓山に着く。
山頂の赤松林の隙間から見た氷ノ山。
満開の時期を迎えたアセビの花。
下りに選んだ南尾根コースもかなりの急登、ここもトラロープを頼りに降りる。
南尾根コースより登りに使った北尾根コースを見る。
おばさんが3人登っていったが、がっかりするだろうな。
固体差が激しく、咲き始めている木は満開、そうでなければつぼみだけ、来週当りが見頃になるか。
斜面一帯がツツジ満開を期待したが少しがっかり。
樽見の大桜
朝日新聞にも書いてあったように、林道は工事中で通行止めとなっており、林道入口に仮設駐車場が設けてあるが、既に満車状態である。と言うことは花が期待出来るのか。
駐車場には停められないので林道に停めて歩き始めるが、工事は上の方でやっているらしく、結構、上の方に車を停めることが出来そうだ。
舗装された林道の脇に登山道があったのでショートカットになっているであろうから、登山道を歩くことにする。15分も歩けば林道横の駐車場に出る、工事さえなければ車でここまでこれそうだ。
駐車場からの登山道を10分も歩けば樽見の大桜に着く。
沢山の見学者が来ているが、桜自体は3部咲きの感じ、見た目にも綺麗さはないが樹木としてのスケールは大きい。
養成中らしく鉄パイプの骨組みで支えを入れているのが見苦しい。
東屋の裏から更に奥へ進むが、ここから先へは行く人は誰も居ない、沢山の人は大桜だけが目当てのようだ。かつては大規模に整備された散策道のようだが、今は倒木あり、土砂崩れありで荒れ果てている
、標識だけはしっかりしているので安心して進める。
駐車場が満杯で溢れた車は道路に停められている。
道路工事が無ければ林道を2km上がった駐車場から登るだけとなる。
大アベマキ
きつい斜面を登り切って穏やかになった斜面を歩いていると上の方に道路が通ってIのが見え出す。道路からの散策道と出合った地点には簡易トイレと蛇口があった、蛇口を捻ってみると冷たい水がどんどん出てくるので汗を掻いた顔と手を洗う。蛇口から100mの地点に大アベマキが聳えていた、印象はでかい木だなーで終わり、下山路に入る。
登山道途中から見た樽見の大桜、周辺は昔、桑畑だったらしい。
鉄パイプの枠組みで保護されている大桜、まだ3部咲きか。朽ち始めているのか大枝も切られていた。
樽見の大桜
樹種 エドヒガン桜
樹齢 約千年
胴周 5.2m
樹高 20m
この大桜は別名仙桜ともいう。この木がいつの時代から生長したのか明らかでないが、古くからその名声高く、神の木として大切にされてきた。もっとも盛んな時代は元禄の頃で、当時樹冠二十間四方にわたり、開花の時には皎々として白雪のように偉観を呈し、文人墨客の訪れがあとをたたず、かつて出石藩主、小出備前守も遊覧をした。老大桜としては、県下第一位として知られ、毎年ここを訪れ人は数多い。
桑畑があった時代の石組み、昔はここまで畑仕事に来ていたんだ。
アベマキを見るため、登山道を更に進む。
大アベマキからの下山路は道とは言えないくらいに踏み跡がはっきりせず荒れ果てているが、薮扱きがないので助かる。踏み跡が薄いせいで途中で道を見失い、遠くに見える県道に向かって尾根を降りていくと舗装された水道管理道に出た、ここから車まで舗装道を歩いて帰り、
1時間55分で樽見の大ざくら見物を終える
遊歩道的な幅広い道であるが、倒木、土砂崩れで荒廃している。
口大屋の大アベマキ、カメラに入り切らない樹冠であるが、葉が茂っている時の方が見応えがあるのでは。
東屋から始まる登山道は山頂まで急登が続き、相当ハードなコースである。地図上では真っ直ぐに書いてあるが急登なのでジグザクの綴れ折れの登山道に設定されている。
元々、名木等には興味は無いが、山中に生えているとのことで興味深々行って見たが感動する程のものではなかった。
さくらの綺麗さでいくと堰堤沿いに植えられているさくら並木の方が数段上であるが、歴史に興味がある人には古木も値打ちがあるのかも知れない。

今回の様に巨木を撮ろうとすると、やはり広角レンズのカメラが欲しくなってくる、今日はパノラマ機能を使ったがそれでも1枚には収まらなかった。