〔11〕須留ヶ峰(1054m)

2001年07月07日

(大屋町)

いつもの様に出来るだけ林道で標高を稼いで楽な山登りをしようと思っていたが、川向こうにある林道には橋が無く、歩いていくしか手が無い。

トレッキングシューズは藤無山で濡れてしまったので通勤用の靴で行くことにする、これも一応はトレッキングシューズであるが爪を潰してしまうかも知れない。

ガードレールを乗り越えて川を渡り充分車が走れそうな立派な林道を歩き始める、この林道は何箇所もある砂防ダム建設用に造られた様であるが、砂防ダム自体が魚の遡上が出来ない環境破壊であり、砂防ダムも砂で一杯になれば機能を果たさなくなると思う、林道を含め公共事業費の無駄使いに感じる。

ガイドブックには林道終点まで70分と書いてあったと思うが、25分程歩くと林道が終わり沢道になってしまった、沢沿いの道を進んでいると又林道が現れた、川水で破壊されていただけの様だ、何度か沢を渡り、進んで行くと正面に小さい滝が現れた、くそぶ滝と書いてある、先日来の雨で水量は結構多い。

ここまで45分歩いたが、「須留ヶ峰山頂まで3.5km」の標識がありガックリする、そんなに距離があるのか、二つ目の山にするんじゃなかったと後悔する。

大きな杉の木が7〜8本倒れて完全に林道を塞いでいる、リュックを外して、杉の木を乗り越えたり下を通ったりでアスレチックよろしく渡り切る。

体調が悪く足が前に出ない上に、長い長い長い林道で終点まで1時間40分掛かる、ガイドブックでは70分となっているのでガイドブックの時間より遅れたは初めてだ。

ここから尾根道の急登となる、体調が悪く何度もお茶を飲んだのでお茶は後一口分しかない、これも急登で我慢出来ずに飲んでしまう、最悪。

急登の連続30分で大杉山に着く、ここまでの所要時間2時間10分、須留ヶ峰はまだ30分先であるが、飲料水も食料も無し、足はフラフラであるが、須留ヶ峰に向かう。

須留ヶ峰までは広い尾根道であるが、ピークが三つもあり、降りたり登ったりを繰り返す、帰りも同じことを繰り返すのかと思うとぞっとする。

2時間50分で須留ヶ峰山頂に立つことが出来たが、体は完全にグロッキー、帰りの道程を考えると気が重くなってくる、沢に出るまで2時間は掛かるので、それまで飲み水は無しで頑張る必要がある。

写真を撮って直ぐに引き返すが、いつもなら小走りで降りる下りも足の裏がしびれて体も動かない、下りも休憩しながらとなり沢の水がなお更遠くなってしまう。

林道真ん中でへたり込んで休んでいるとヤマビルがこちらに向かってきた、これは殺したが、ズボンを見ると更に3匹のヤマビルが這いまわっている、3匹を殺し、ズボンのすそを見たが幸い血は吸われていなかった。

くそぶ滝で顔洗い沢水を飲むが喉はほとんど渇いていなかった、長い林道を歩き切り5時間25分で車に帰り着いた、林道入口には「須留ヶ峰山頂5.7km」の標識があった、今更であるが、やっぱり一つ目の山にしとけばよかった。

既に6時半、フラフラなので普段は通らない播但有料で帰る。

県道6号線より見た大杉山(左)と須留ヶ峰(右)。

この広い林道は渡る橋がなく、徒歩のみの通行となる、
途中、林道は無くなるが標高が上程きれいな林道が残っている。

林道を完全に塞いでいる杉の倒木、倒木の傾斜が
きついので上を越えるのは滑って危険。

林道終点よりきつく長い登りの後、大杉山に着く、
この時点で体はグロッキーであるが、須留ヶ峰まで
頑張って行く。

正面に氷ノ山が見える、下は大屋の町並み

ガイドブックにはないが餅耕地からの
登山道も出来ている様だ、しかし距離は
宮本からと変わらない。

須留ヶ峰手前から見た大杉山、この間にピークが三つあり、
疲れた体には堪える。

幹周り8mの大杉と書いてあるが、
大半が朽ちており面影があるのみ、
屋久杉ならこれが朽ちずに残るのに。

須留ヶ峰(1054m)山頂、飲み水も無く、おじさんは
完全にグロッキー、ここでも誰とも会わなかった。

林道に生えていたきのこ、これ以外にも2種類
生えていたが、これ以外は毒きのこに見えた。

今日は藤無山で3時間、須留ヶ峰で5時間半、トータル8時間半も山を歩いたことになる。
これでグロッキーなんだから俺には六甲全縦走は無理なのがはっきりした。

二十歳の時に六甲全縦走をしたが、あの時は山の経験もなく運動靴で行ったものだから、
爪を3枚剥がし12時間24分掛かった、その時、二度と行くまいと誓ったが、もう少し
体力が付けば・・・、今更体力は付かないか。

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